鹿島GK曽ケ端(28)が不可解判定の余波でPKフォーム改造を強いられる?

 主審の微妙な判定の影響もありゼロックス杯広島戦で苦杯をなめたチームは、オフ明けの3日に再始動。選手は8日の開幕戦札幌戦に向けて気持ちを切り替えているが、まだ火種はくすぶっている。PKを蹴る前にライン上から飛び出したとして2度のやり直しを受けた曽ケ端は、ニュースで映像を確認。「これまでのプレーと変わらなかったと思う」と首をかしげた。

 Jリーグに意見書を提出した鈴木満取締役強化部長は「GKからしたら死活問題。野球で例えるなら、投手がこれまでの投球フォームでボークを取られるようなもの」と指摘する。曽ケ端はPKの際に確かに前へ飛んでいるが、捕球態勢に入るための許容範囲の動作と認識。これまでも大きな問題にはならなかった。だが審判員による今季開幕前のルール講習会でも、PKに対する注意は喚起されておらず、ゼロックス杯で突然、指摘を受けた形だ。

 意見書に対するJリーグからの回答は通常、時間がかかり、開幕戦には間に合わないとみられる。鈴木同部長は「PKの特訓をしないといけないかも」と突貫工事に踏み切る姿勢だ。曽ケ端も「意識を変えないといけないかもしれない」と覚悟を固め始めた。【広重竜太郎】