G大阪の日本代表DF加地亮(28)の開幕戦出場が絶望となった。8日のJ1開幕千葉戦(万博)に向けて6日、非公開で紅白戦を実施。加地は接触プレーで右太ももを強く打撲し、大阪・茨木市内の病院に直行して検査を受けた。7日にも全治など詳細が判明するが、歩行困難な状況。長期離脱となれば、3年ぶりの王座を狙うG大阪も非常事態を迎え、日本代表で臨むW杯アジア3次予選バーレーン戦(26日、アウェー)にも影響する可能性がある。

 加地は松葉づえをついてクラブハウスから出てきた。負傷した右足は自由がきかず、曲げることもできない。チーム関係者の車の後部座席に乗せられ、帰路に就いた。「可能性のある限り、最後まであきらめずに目指したい」。8日の開幕千葉戦への意欲は見せたが、残された時間を考えれば、出場は絶望となった。

 まさかのアクシデントだ。万博で非公開の紅白戦に参加。主力組の右サイドバック(SB)に入ったが、DFミネイロと接触して右太ももを痛打したという。一度は立ち上がったが「徐々に力が入らなくなった」。茨木市内の病院に直行し、検査を受けた。腫れがひどく、クラブハウスに戻り、4時間以上アイシングなどの治療を受けた。

 岩城トレーナーは「肉離れなど(長期離脱確実な故障)ではないが、打撲でも筋肉が損傷していることもあり得る。状況次第で、再検査を受けることになる」と説明した。全治など詳細は7日にも判明する。順調に回復すれば26日のW杯アジア3次予選バーレーン戦には間に合うかもしれないが、G大阪にとっては痛い離脱だ。

 リーグでの挽回(ばんかい)を誓っていた。日本代表では右SBに19歳の内田(鹿島)が台頭し、不慣れな左SBを任された。G大阪では本職の右SBに復帰。昨季は左腸腰(ちょうよう)筋肉離れで5~6月に5試合欠場した悔しさから「今年はケガのないようにしたい」と話していた矢先の負傷だった。ベスト布陣で開幕戦に臨めるはずのG大阪がいきなり試練に立たされた。【北村泰彦】