<J1:清水2-1千葉>◇第2節◇15日◇フクアリ

 J1清水は途中出場のFW岡崎慎司(21)が決勝ゴールを決め、2-1で千葉を下して今季初勝利を挙げた。

 夢中で走りだした。後半39分。FW岡崎は勝ち越し弾を決めると、両手を大きく広げ控え選手の元へ。「走りたくてしょうがなかった。興奮がすごくて、人がいなかったら止まらなかったです」。用意していた“岡ちゃんダンス”も忘れるほどの一撃が、清水を救った。長谷川監督は「全員の気持ちが乗り移ったシュートではないかな」と振り返った。

 負けられない試合だった。先発から新外国人FWマルコス・アウレリオを外し、2トップは矢島とフェルナンジーニョ、トップ下にMF枝村を起用した。藤本のミドル弾で先制したが前半38分に追いつかれ、後半はピンチが続いた。だが、だれも下を向かない。「動くなら結果を出さないと、という思いが強かった。ここでどうしても勝ちたかった」(長谷川監督)、「勝ちたい気持ちが強かった」(藤本)。粘り強く守り抜いた末につかんだ好機をものにする思いの強さが、この日の清水にはあった。

 次節の大宮戦は、ナビスコ杯2試合を挟んだ後の30日。クラブ史上初の開幕2連敗を阻止し「これでやっとスタートを切ることができた」と長谷川監督。清水がここから、上昇気流に乗っていく。【浜本卓也】