エンゲルス・コーチの昇格で、福田正博コーチ(41)の監督就任が早まる可能性が出てきた。「ミスター・レッズ」の将来的な監督昇格は既定路線。現在は若手中心に指導をしている同氏だが、コーチの「序列」が1つずつ上がることで、トップの指導に近づくことは確実。1つ席が空いたベンチ入りも考えられる。

 もともと福田氏をコーチに招へいしたのも「まずコーチとして指導経験を積んで欲しい」というクラブの方針。指導法を学ぶには、日本語でコミュニケーションがとれるエンゲルス監督は最適といえる。選手との「対話路線」も福田氏の考えと同じ。仮にエンゲルス―福田なら、指揮権移動もスムーズなはずだ。

 クラブ側は「至宝」である福田氏の監督就任に向けて、万全の準備をする。泥をかぶらせることは、絶対にできないからだ。すでにエンゲルス監督の有事に備えては、元監督のブッフバルト氏に打診をしているともいわれる。いずれにしても、その先にあるのは「福田レッズ」誕生。弱小時代からチームを引っ張った福田氏は、サポーターから絶大な人気を誇る。世界に通じる実力に、さらなる人気を加えた「真のビッグクラブ」を目指す青写真だ。