<ナビスコ杯:横浜1-0大分>◇D組◇第1節◇20日◇ニッパ球

 大分の追撃ムードが、審判の「差し替えし判定」で水を差された。シャムスカ監督(42)が、試合後の会見で審判の不可解判定に怒りをブチまけた。時間にして30秒。普段は温厚な指揮官が一気にまくし立てた。

 シャムスカ監督

 本来なら会見場にも来たくなかった。レフェリーのジャッジは残念で言葉がでない。試合内容は話したくない。

 問題の場面は後半29分、ゴール前で横浜DF松田のタックルを受けたFWウェズレイが倒れ込んだ。1度は松田にイエローカードを出した松尾一主審(35)が岡野尚士副審(44)と協議後、ウェズレイのシミュレーションに判定を覆した。警告2枚でウェズレイは退場。シャムスカ監督は着ていたベンチコートをグラウンドにたたきつけた。

 前半から審判団への不信感が募っていた。同42分にもゴール前でウェズレイが相手DFに倒されたように見えたが、判定はノーホイッスル。そのプレーについてハーフタイムに審判への抗議を終え、控室に戻る際にドリンクボトルを蹴ったウェズレイが1枚目の警告を受けた。

 ウェズレイ

 前半は相手DFが足に来ていたのに、ファウルもカードも取られなかったことに納得いかない。後半もすぐに判定を覆し、自分のところに来たことは心外だった。

 10人になり、最後まで1点が届かなかった大分は、「審判の判定が(横浜側に)偏っていた」(原強化部長)とマッチコミッショナーに口頭で伝え、今後は写真を添付した質問状を出す。

 DF深谷

 両チームとも(判定に)納得していないと思うが、すぐにゲームがある。すぐ切り替える。

 不可解判定に泣いたが、試合内容は惜敗。リーグ戦開幕連勝で好調な選手が、すぐに気持ちを切り替えるたくましさを見せてくれたことだけが収穫だった。【村田義治】

 大分GK西川(終盤のCKでは攻撃参加)「最後は監督の指示で『決めてやろう』と思ったが、ボールが来なかった」

 大分MF清武(ユースから今季昇格し、先発でJリーグデビュー)「前夜(19日)は緊張していたが、ピッチに入って吹っ切れた」