J1残留を目指すコンサドーレ札幌がリーグ再開となる29日、アウェーでG大阪戦に臨む。22日にチームに加入したばかりの元日本代表DF箕輪義信(32)が、札幌デビュー戦を前に心境を語った。箕輪とFWアンデルソンの187センチコンビが新たに加わったことで、G大阪戦の先発フィールドプレーヤー平均身長は今季最高の180・6センチ。試合前日28日はセットプレーを入念に練習するなど、「札幌山脈」が空中戦を制す。

 G大阪戦前の札幌「最後のしめ」は箕輪、アンデルソンが加わったセットプレー練習だった。28日、札幌・宮の沢のゴール前に、新加入2人とDF柴田の187センチトリオが陣取った。クライトンから繰り出されるCKを、アンデルソンらが次々とヘッドでゴールに押し込む。三浦監督が「今回、高さは期待している」と手応えを感じているのが、新しく結成された“札幌山脈”だ。

 中断前最後の公式戦だった8日のナビスコ杯柏戦で、フィールド選手10人の平均身長は178・2センチだった。だが、3週間後のG大阪戦では180・6センチと一気に2・4センチもアップし、今季最も高くなった。新戦力だけではない。4月10日に故障、離脱していたDF西嶋も復帰した。けがする前の公式戦2試合連続でヘディングで得点した、セットプレーの得意な選手が戻ってきた。DF柴田は「大きい選手が増えて、マークが分散する。点を取るチャンスは絶対に増える」と話した。

 攻守ともに「制空権」は手に入れたが、サッカーは「地上戦」が基本。箕輪は「セットプレーで高さは有利だが、配置(ポジショニング)が問題。思い上がってはいけない」と気を引き締めていた。