G大阪DF安田理大(20)が連敗阻止に向けて、23日の神戸戦(万博)で強行先発する。北京五輪1次リーグ(L)の10日ナイジェリア戦で右足甲を踏まれて負傷。まだ痛みが残るが、22日の最終調整後に「試合になれば、アドレナリンが出てカバーできる。(連敗を)止めるわ」と宣言。帰国直後の16日大宮戦は回避したが、悲壮な覚悟で公式戦5連敗中の窮状を救う。

 五輪は出場1試合に終わり、1次L全敗であっけなく幕を閉じた。「あの悔しさを忘れず、常に世界を意識してやらなあかん」。世界に雪辱するには、もうA代表しかない。今日の試合は岡田監督が視察予定。9月6日のW杯アジア最終予選初戦バーレーン戦招集に向け、安田の状態を確認する意向がクラブに伝えられている。安田も「G大阪でしっかりやることがアピールになる」と力を込めた。

 前節大宮戦から先発4人の入れ替えが濃厚。3バックへの布陣変更に伴い、安田も中盤左サイドに配置される見込みで、武器の攻撃力を生かせる。「決定的な仕事をしたい。そろそろリーグ戦で(初の)ゴールも決めたい」。阪神ダービーで気概を見せ、新たな1歩を踏み出す。【北村泰彦】