J2仙台の来季監督に、04年アテネ五輪日本代表監督の山本昌邦氏(50)の就任が確実なことが15日、分かった。複数の関係者によると、前J1千葉GMの唐井直氏をGMに招き、「唐井-山本」の新体制を敷くことが大筋で固まっているという。現在仙台は手倉森誠監督(40)のもと、10試合を残して5位。J1昇格を果たしても、J2にとどまることになっても監督交代となる見込みだ。

 山本氏は06年6月に磐田の監督を辞任して以降、評論家活動などを続けており、約2年半ぶりの現場復帰となる。五輪代表監督の経験などから、若手育成に定評がある上に人脈も豊か。清水、東京V、千葉のGMを務めた唐井氏とのコンビで、選手補強の面でも力を発揮することが、期待されているようだ。

 関係者によると唐井氏は14日、仙台カップ国際ユースサッカーの視察のために仙台入り。クラブのフロントやスポンサーに接触し、GM就任の交渉に入ったとみられる。同関係者は「唐井さんが来れば、山本さんが監督ということになる」とも明かした。別の関係者は13日に表面化した名川良隆社長の辞任問題について「山本さんを監督にする動きの1歩」と言及した。

 J2屈指の集客力、戦力を持ちながら毎年のように監督交代を繰り返し、J1再昇格を逃してきた仙台が、安定したチームづくりを目指して監督交代に踏み切ることになる。