大減俸にベテランが頭を抱えた。福岡MF中払大介(31)が12日、契約更改交渉を行い、40%以上のダウン提示を受けた。プロ入りした96年(推定600万円)より低い金額に「来年、サッカーをやるべきかどうか、考えるほどショック」と、合意に至らなかった。

 ダウンの根拠は、出場時間だった。出場23選手中20番目の727分だった中払は「監督の起用方針で、流れを変えるためにベンチスタートになった。(総分数の)19%しか出ていないと言われても、納得がいかない。厳しい状況で投入されて、勝利に結びつけたこともあるのに」と話した。来季の人件費を圧縮する福岡だが、主力の多くは複数年契約の最終年で年俸に大きな変動はない。若手の増減は微々たる金額で、単年契約のベテランに最も影響が出た。「ほかとのバランスを取ったと言われたが、おそらく僕のダウン幅が一番。それで若手と一緒なら、本当に来年、僕の経験を必要としてくれているのか分からない。年越しは確実だと思う」。中払は沈んだ表情で引き揚げた。