コンサドーレ札幌の鈴木ウリセス通訳(27)が、スペイン語を猛特訓している。今季はコロンビア人MFダニウソン(22)がチームに加わる。2年目のMFクライトンと新加入FWキリノはブラジル人で公用語はポルトガル語だが、ダニウソンはスペイン語。ブラジル・サンパウロで生まれた日系人の鈴木通訳は「スペルが同じでも発音が違ったり、2つの言語は似てるけど微妙に異なる。『豆本』で勉強します」と昨年末から札幌市内の書店をまわっている。

 03年にブラジル人のジョアン・カルロス氏が監督を務めた際は2人の通訳がいたが、来季は鈴木通訳が1人でケアすることが決まっている。獲得を目指しているKリーグ浦項DF趙星桓(26)が加入すれば通訳がつく可能性はあるが、鈴木通訳の負担は変わらない。ただ、過去にはスペイン語圏のパラグアイ人FWらの通訳も“こなした”実績がある。「あのときの経験は生きると思うから」と努力で乗り切る構えだ。

 自身はもちろん、初めて国外でプレーすることになるダニウソンの成功を願っている。「一番は監督の戦術を理解してくれるかどうか。そうすれば伝わりやすくなるもの。早くやり方を把握してほしい」。期待を込めながら、スペイン語の単語帳と日々向き合っている。