J1清水が、早くも「実戦モード」に突入した。始動6日目の31日、今季初の紅白戦(20分×3)を行うためにチーム分けされたイレブンが、一方のゴール前に集まった。浦上GKコーチからセットプレー時における、守備のポジショニングを説明されると、両チーム交互にCK、FKを約30分間繰り返した。ゴール前では、激しい空中戦が繰り広げられた。セットプレーの練習は、例年キャンプで行っていたが、今季は始動わずか6日目と、異例の早さとなった。

 昨季チーム最低の16位にまで低迷した反省があった。開幕から11節までを3勝3分け5敗と苦戦し、その間の14失点のうち、セットプレーからの失点は7と半数を占めた。長谷川健太監督(43)は「去年、失点が多かった。今の時期やることで練習試合の質が変わってくる」と、早期実施の意図を説明した。守備陣の中心となるDF青山は「前半戦の失速の原因だったと思う。早くから準備することはいいこと」。また、岩下も「一瞬で決まる。早い時期から多くやったほうがいい」と歓迎した。得失点ともに、多く生まれるセットプレーを制することが、Jを制する近道になるはずだ【為田聡史】