J1磐田の柳下正明監督(49)が、原点に戻って再出発をする。山形に6失点の惨敗をした開幕戦から一夜明けた8日、磐田市内で回復トレーニングを行った。同監督は約30分のランニング後、選手らに話しかけて動きの確認をした。「今の状況を考えると、守備を安定させることが大事。マークとカバー。原理原則、基本的なことに戻る」と、大敗のショックを引きずらず、次節(14日、G大阪戦)に切り替えた。

 山形戦では後半10分に、MF松浦をトップ下に置く攻撃的布陣を組んだが、次節での採用について指揮官は「スタートから行くにはリスクが高すぎる。システムはこのままでいく」と明言。さらにメンバー変更に関しては「まだ決めていない」としながらも「メンバーを固定した方が、精度は高まる」と、次節も同じメンバーで戦うことをほのめかした。

 それでもクラブ史上最多失点負けは「忘れることはできないが『なにくそっ!』という気持ちでやりたい。下を向かずにやっていく」と、自身に言い聞かせるように話した。【栗田成芳】