<J1:山形1-1鹿島>◇第7節◇25日◇NDスタ

 リーグ3連覇を狙う鹿島が「小笠原依存症」を露呈し、首位から陥落した。J初昇格の山形に先制したが追いつかれ、勝ちきれなかった。DF伊野波雅彦(23)は「(小笠原)満男さんが出ていたらということになるかもしれないけど、それを言ったらダメ」と話したが、主将の不在の影響は明白だった。

 細かいパスに加え、大胆に左右にパスを散らして相手を揺さぶる本来の試合運びができなかった。DF内田は「ベンチからはサイドを変えろと指示が出てた」と話したが、追加点が欲しい後半は、雨で滑るピッチでミスを警戒して中盤でつながずにロングボールが増加。リズムに乗れず、最後まで得点を奪えなかった。

 持ち味のキープ力と展開力で試合を落ち着かせることができる小笠原がこの日は警告累積で出場停止。MF青木とパクが今季初めてボランチのコンビを組んだが、小笠原ほどパスワークが巧みではなく、攻撃が単調になった。クラブ幹部は「2人とも(守備的な)同じタイプだから。小笠原の穴が大きい?

 そうなっちゃうな」と振り返った。今季、小笠原が先発した試合は6勝1分け、それ以外は1勝2敗1分け。今後も日程が立て込んでいるだけに、小笠原不在時の対策が必須になりそうだ。【菅家大輔】