大分の名物社長・溝畑宏氏(48)が3日、沈黙を破ってリーグ12連敗中で最下位に沈むチームにゲキを飛ばした。4日のホーム千葉戦(九石ド)に向けて「残り全試合が生きるか死ぬかの戦い。1試合1試合がサバイバル。相手をぶっ殺すぐらいの気持ちで戦ってほしい」と激白した。94年の大分フットボールクラブ創設から運営に携わり、愛情は誰にも負けない。それだけに黙っていられなかった。

 自らにも「苦行」を課している。チームの勝利を呼び込むため、神社仏閣をめぐる。大分・宇佐神宮で厄払いし「人生の岐路にしか行かない」という滋賀・比叡山延暦寺のほか、京都の金閣寺や平安神宮にも足を運んだ。「やれることはすべてやる」と平均睡眠時間2、3時間で営業活動などに精を出す。勝つまで、趣味の映画や好きなアルコールも一切断っている。

 4日の千葉戦の前には、強化支援の募金活動で集まった約500万円が溝畑社長に手渡される。「給料をもらっていること自体申し訳ない。(サポーターに)勝つことで恩返ししたい」。連敗脱出へ、選手の奮起に期待した。【菊川光一】