浦和のDF田中マルクス闘莉王(28)が3日、クラブに対する不満を爆発させた。腹筋を痛めて戦列離脱中の闘莉王は別メニュー調整後「うちのフロント、大丈夫?」と自ら口を開いた。MF三都主アレサンドロ(32)の名古屋移籍が発表されたことを受け「大好きな先輩だし、正直寂しい。2度W杯に出た経験ある選手を簡単に手放すなんて、フロントの問題」と、一気に話した。

 闘莉王の不満は、選手補強についても及んだ。「出て行く一方で、入ってくる選手はいない」。フロントが補強を考えていることを聞いても「悪いけど、今からじゃ遅い。今になって探しても、いい選手はいないでしょ」とバッサリ。「補強なんて今年の最初に考えること。評価できないよ」と、言い切った。

 大好きなクラブだからこそ、言葉にも力がこもる。「レッズは優勝しなきゃいけないチーム。Jを支える力を見せないと」。積極的な若手起用でチームの基盤をつくろうとするフィンケ監督のやり方にも「若手が3年で育っても、僕は引退しているかもしれない。待っていられない。今年優勝したい」と話した。チームは前日の清水戦で敗れて4位転落。チームの窮状に、闘莉王の我慢もついに限界に達したようだ。