浦和が、フォルカー・フィンケ監督(61)の来季続投内定で結束を強めた。クラブ側が今季1年契約の同監督と来季も契約を更新する方針を固めたことを受け、10日、さいたま市内で練習した選手たちにも歓迎ムードが漂った。一時はチーム強化策について監督と意見を主張し合ったDF闘莉王は「とてもいいこと。(試合の)結果については、監督だけの問題じゃない。オレら選手が頑張らないと」と気持ちを切り替えた。

 昨季は開幕2戦目でオジェック監督が解任され、コーチから昇格して後を引き継いだエンゲルス監督も、成績不振を理由に契約期間を残しながら、シーズン終了をもって解任された。旧フロント陣の経営判断だったが、相次ぐ指揮官交代は選手たちの混乱を招いた経緯もある。

 DF山田暢が「常に結果を求めてやってきたし、今年はそれに加えて、みんなが新しいことに取り組もうという雰囲気になっている」と言えば、MF細貝も「フィンケ監督とはコミュニケーションを取れているし、もっと理解が深まればいい方向に向かえると思う」と話した。リーグ再開の15日G大阪戦(万博)から、あらためて、勝利と連動サッカーの熟成を目指すことになる。【山下健二郎】