J1磐田の苦しい台所事情が続いている。11日の練習で、DF大井健太郎が左ふくらはぎの張りを訴え、室内で治療に専念。この日の紅白戦では、主力組にDF鈴木が入りDF那須とセンターバックを組んだ。サイドバックも含めたDFのバックアップには、ボランチが本職のMF犬塚だけという状況に、柳下監督は「健太郎(大井)は今日やろうと思えばやれた状態。悪化させたくなかった。メンバーの18人に入ってもらわないと困る」と話した。

 相次ぐけが人に、この日の紅白戦ではユースから2人借りる状況。さらにこの日、日本代表から合流したFW前田とDF駒野の疲労は隠せない。特に、ガーナ戦(9日)でフル出場した駒野について、指揮官は「今日はさすがに重そうだった。でも、代表選手なんで、それを乗り越えて多少悪くてもやってもらわないと」と、苦虫をかみつぶしたような顔で話した。

 大井の先発起用を13日の大分戦直前に見極める。いずれにしても、MF岡田の復帰やDF金沢の初先発起用など、前節と比べて4つの位置でメンバーが代わるのは今季最多。最下位大分戦で、意地の見せどころとなりそうだ。【栗田成芳】