リーグ8位と苦戦が続く浦和のフォルカー・フィンケ監督(61)が26日、緊急ミーティングを開催した。通常は対戦相手の戦力分析メーンで試合直前に行うが、0-3で敗れた大宮との「さいたまダービー」から一夜明けて急きょ、さいたま市内での練習前に約20分間実施。コーチ陣と出場メンバーをはじめ、ベンチ外や故障で長期離脱中の選手もクラブハウス内の一室に集め、リーグ戦残り4試合での奮起を促した。

 大宮戦後は、選手の闘争心欠如を訴えるサポーター約80人がチームバス付近に集まり、橋本社長と直接会談。選手たちは約1時間半、車内で待機する事態となり、フィンケ監督も「(試合直後の)ブーイングは我々に満足していないというサイン」と重く受け止めていた。信藤チームダイレクターは「魂を込めてサッカーをしてほしい、というのがサポーターの思い。レッズの誇りを胸に残り4試合、全力で頑張ろうというものだった」と説明した。

 次節11月8日の東京戦(味スタ)で引き分け以下に終われば、上位陣の結果次第で逆転優勝の可能性がなくなる。来季のACL出場圏内の3位G大阪とも勝ち点5差と現状は厳しい。MF阿部が「サポーターの思いを選手がよくかみしめて、ピッチで結果を出すしかない」と言えば、DF闘莉王も「サポーターは宝物。よく我慢してくれていたし、いつも応援してくれるのに申し訳ない。勝たないと」と気を引き締めた。【山下健二郎】