J2降格の危機にある千葉が、江尻篤彦監督(42)に来季の続投を要請することが29日、分かった。28日に千葉県内で開かれたスポンサー向けのパーティーで、三木博計社長が「来季もトップチームは江尻監督に指揮を執ってもらいます」とスピーチ。今週初めにも選手、スタッフに「来季も江尻体制でいく」と伝えていた。仮にJ2に降格しても、方針は変わらないという。まだ同監督には正式要請していないが、近日中にも条件面などの話し合いを始める見込みだ。

 江尻監督は、7月末にミラー前監督の解任を受け、ヘッドコーチから監督に昇格した。以降リーグ戦11戦勝ちなしと、低迷が続いており、次節(11月8日、対川崎F)引き分け以下で降格が決まる状況。前日の三木社長の発言を受け、同監督はこの日「いきなりでビックリしている。いろんな経緯はあるけれど、今の状況は僕の責任も半分あるから。来季については、まずこの1カ月をしっかり戦ってから考えたい」と慎重に話した。

 就任後、江尻監督はチームを立て直せなかったが、ボールと人が連動するオシム式強化法は、チーム内で高く評価されている。選手たちの信望も厚く、求心力もあることなどが、続投要請の決め手となったようだ。まだシーズン中のため、去就について明言を避ける同監督だが、引き受ける可能性が高いとみられる。