10月31日の天皇杯鹿屋体大戦で顔面を7針縫ったJ1磐田GK八田直樹(23)も次節新潟戦(8日=ヤマハ)に向けて練習に参加した。

 GK八田が流血覚悟で新潟戦に臨む。試合後の休日が明けた3日の練習に、目や鼻を覆うようにばんそうこうを張って参加した。鹿屋体大戦の後半44分、同点に追いつかれたシュートを追い顔面をポストにぶつけた。流れる血が目をふさぐため延長戦から交代し、病院で左内眼角部(目頭)を7針縫った。衝撃で「頭はクラクラ」という状態で、次節出場も危ぶまれたが、この日は瞬発系の練習をこなした。八田は「練習に支障はない。思ったよりも軽傷でよかった。怖さはまったくない」と、負傷からわずか3日ながら闘争心を失うことはなかった。

 痛みよりも、大学生相手に最後までゴールを守りきれなかった悔しさがある。「最後までやりたかった。次は大丈夫。抜糸は試合後。血が出てもまた縫えばいいですから」と、流血で減ったはず!?

 なのに血気盛んだった。

 医師からはしばらく「ヘディング禁止令」を言い渡されているが「試合になればやりますよ。びびって相手に小さく見られるのは、絶対にイヤですから」。今の八田に、怖いものはない。【栗田成芳】