G大阪が、磐田の日本代表FW前田遼一(28)の獲得に乗り出していることが22日、分かった。西野朗監督(54)の来季続投が内定し、看板の攻撃力アップを狙って、今季の得点ランクトップの20ゴールを量産する前田に白羽の矢を立てた。既に水面下で接触しており、12月5日の最終節終了後にも本格的な交渉に入る見通し。Jナンバーワンの点取り屋を獲得し、来季は2年ぶりのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇を目指す。

 G大阪が、今オフも大型補強を断行する。ここまで得点ランクトップの今季20ゴールを挙げ、02年高原以来となる日本人の得点王へ突っ走る磐田FW前田の獲得に乗り出していることが判明した。Jリーグ関係者は「ガンバと内々で話を進めているようだ」と説明。チームはまだリーグ優勝の可能性を残しているため、本格的な交渉は最終節終了後になるが、既に前田側とも接触しているもようだ。

 獲得が成功すれば、看板の「攻撃的ガンバ」にさらに磨きがかかる。攻撃的スタイルを追求する西野監督の来季続投が内定し、今週中にも正式発表される見通し。来季編成にも着手しており、元日本代表FW播戸の今季限りでの退団が決定、現時点で韓国代表FWチョ・ジェジンの去就も流動的だ。それだけに今後は今季のJリーグ、ナンバーワンFW前田の獲得に全力を注ぐことになる。

 G大阪は昨オフも数億円の大金を投じてFWレアンドロ(現アルサード)、チョ・ジェジン、日本代表DF高木らを獲得した。2年ぶりのアジア・チャンピオンズリーグ制覇、クラブW杯出場が最大の目標になる来季も、大型補強に乗り出す方針だ。

 前田は日本代表としても9月のオランダ遠征に帯同。同9日のガーナ戦では先発出場し、岡田監督から高い評価を得た。今月の南アフリカ遠征には漏れたが、来年のW杯本大会に招集される可能性もある。磐田からはゴン中山の背番号9の継承者に指名されるなど、高い評価を得ているが、優勝争いのできるチームに身を置き、さらなるレベルアップを図りたいという意向もあるようだ。

 G大阪はMF遠藤、二川ら強力な中盤を擁しており、FWルーカスやペドロ・ジュニオールらとコンビを組めば、前田の得点力が増すことは間違いない。来季の西野ガンバは、J最強の攻撃力でアジア王者奪還を目指す。