Jリーグが14日、大分への融資「凍結」を決めた。経営難の大分には、既に公式試合安定開催基金から3億5000万円を融資。さらに2億5000万円が12月末までに貸し付けられる予定だったが、この日、都内で行われたJ理事会で「待った」がかかった。

 融資が「凍結」された理由は、大分側の対応にあった。Jリーグは11月の理事会で6億円の貸し付けを決めていたが、そこには返済計画など詳細な資金繰りの報告や、社長を含めた経営体制の見直しなど条件があった。ところが、退任した溝畑社長の後任は未定。資金繰りの計画も掲出されていなかった。鬼武チェアマンは「リーグとしても、努力している。大分も努力してもらわないと困る」と、厳しい口調で話した。

 クラブには24日までに返済しなければならない債務があるため、早期の融資が必須。新社長が決まり、再生計画が出されれば、臨時理事会で融資を決める予定だが「最悪の場合、倒産の可能性もある」と鬼武チェアマン。「チームは大分の宝で、誇り。最後の最後まで努力して欲しい」。クラブと地元に訴えかけるように話していた。【荻島弘一】