リーグ戦10位以内を目標に掲げるJ1山形が、新システム構築に着手した。14日、長崎・島原市営陸上競技場でJ2福岡と2試合の練習試合を行い0-0、2-1。小林伸二監督(49)は1試合目で、MF増田をトップ下に配置し攻撃に厚みを加えた。

 鹿島ではボランチだった増田だが「もともと攻撃が好き」という言葉通りFW古橋、田代らと高い位置でポジションチェンジを重ねチャンスメークした。増田から何度もラストパスを受けた古橋は「攻撃の枚数は多い方がいいし(選手間の)呼吸は、これからどんどん合ってくるはす」と話し、新システム挑戦に意欲を燃やした。

 小林監督は05年にC大阪でJ1優勝争いをしたが、同じ戦い方で06年に結果を出せず、シーズン途中で解任された苦い経験がある。同じ轍(てつ)を踏まないためにも、指揮官は「まだ選手が、どう動いていいのか悩んでいる感じ。だけど同じ戦い方だとJ1の分析力はすごいから、何か変えるために頭を悩まします」と話し、別の陣形も今後、試す構えだ。3週間後に迫った開幕で、どんな「10年型モンテ」が出るか注目だ。【山崎安昭】