まぐれじゃね~ぞ!

 J1清水FW大前元紀(20)が「開幕弾」に続く、2戦連発を誓った。次節山形戦(13日=アウスタ)に向けた10日の紅白戦で、3本目から主力組に入り、きれのある動きで好調ぶりをアピール。6日の広島戦では後半途中から出場し、試合終了間際のロスタイムに自身プロ初ゴールとなる同点弾でチームに大きく貢献した。試合後は知人、友人から祝福メールが約50通も届いたという。

 前節は9分間の出場で大仕事をやってのけたが「長い時間出たわけじゃないし、今はただのラッキーボーイみたいな感じ」と浮かれた様子はない。「たまたまだとは思われないように、続けていかないと」と、言葉に力を込めた。次節の起用について長谷川監督は「試合の状況によるが、好調を維持している」と“切り札”としての再投入を示唆したが、大前は「まずはメンバーに入るところから」と表情を引き締めた。

 「超高校級ストライカー」と騒がれてのプロ入りからはや3年目。ようやく実力の片りんが見えてきた。「チャンスをもらった時にアピールする。今はそれを続けることしかできない」。大前のゴールラッシュが始まる。【為田聡史】