J開幕2連勝の川崎Fが、20日の神奈川ダービー横浜戦を前に、主力大量離脱の危機を迎えた。16日の午前練習中、MF田坂祐介(24)が突如昏倒(こんとう)。「顔からバタっと倒れたので、みんな驚いた。自分で立ち上がったけど、目の焦点が合ってなかった」とDF伊藤。ピッチは一時騒然となった。

 田坂はあご骨折で戦線離脱した、司令塔MF中村の代役を務める貴重な戦力。「目の前が白くなって、10秒くらい記憶がない」と話しつつ、病院に急行した。CTスキャンや血液検査などで異常は見つからず、一過性の貧血とみられるが、大事をとってこの日は自宅で静養に努めた。

 既にFWジュニーニョ、MF中村、稲本ら多数が負傷離脱中のため、午後練習はフィールド選手わずか15人で実施。追い打ちをかけるようにDF井川が左足首を痛め離脱した。高畠監督は「フィールド12人になったら、試合で交代枠を3つ使えないから大変だけど、13人以上なら大丈夫」と話したが、今後はメニューによっては大学生などを借りないと、練習すら難しい状況になった。

 田坂や井川は、早ければ17日午後の練習から再合流。稲本も「右内転筋痛完治のための休養。18日には戻れる」と早期合流に意欲をみせるが、いずれも横浜戦を万全で迎えられるか微妙。DF菊地や寺田も出場は困難と、非常に苦しい陣容での戦いになりそうだ。