<J1:山形1-1浦和>◇第3節◇21日◇NDスタ

 勝ち点1を積み重ねても「敗北感」が全身を覆った。浦和は昨季15位の山形を相手に先制しながら追いつかれ、痛恨のドロー。2連勝で上昇気流に乗る機会を逃した。試合終了直後、頭を抱えてピッチ上に座り込む選手たちに、アウェー側観客席を赤く染めたサポーターからもブーイングが浴びせられた。MF柏木陽介(22)は「みっともない試合をしてしまった。追加点を取るという強気な姿勢を持たなければ。中途半端だった」と選手の思いを代弁した。

 前半30分にFWエジミウソン(27)が先制点を挙げ、相手エリア内でボールを奪って攻め込む波状攻撃を繰り返した。だが、再三の好機に追加点が奪えない。フィンケ監督は攻撃を活性化させるため「100%の状態でない」と後半からFW田中をベンチに下げて、突破力のあるFWエスクデロを投入したが、前線からのプレスが弱まって山形の反撃を許した。格下相手の先制で貪欲(どんよく)さと集中力を欠き「勝ち点2」を落とす結果となった。