<J1:浦和2-1湘南>◇第5節◇3日◇埼玉

 浦和フィンケ監督(62)は、めずらしく両手人さし指を高々と突き上げて喜びを爆発させた。「今季いいスタートを切れたかどうかの判断は5節目」と、王座奪回への第1関門ととらえて臨んだ湘南戦。序盤から圧倒的に攻め、相手の3倍以上のシュート21本を浴びせた快勝に「5試合で勝ち点10が目標と選手に言ってきた。4-0、5-0で勝つべき内容だった。大きな幸せではないが、満足感はある」と興奮気味に振り返った。

 前半44分、ドリブル突破を仕掛けたFW田中達也(27)がPKを獲得し、MFポンテ(33)が決めて先制。後半11分にはMF阿部勇樹(28)が、日本代表の岡田監督も見守る中、直接FKを決めて追加点を奪った。これまでは、リードを得れば守りに入りがちだったが、司令塔役のMF柏木は「ハーフタイムで、今日は前からプレスを仕掛けようとみんなで話した」と攻撃の手綱を緩めなかった。

 J開幕鹿島戦こそ敗れたが、2節目以降は3勝1分けと負けなし。浦和が、波に乗ってきた。