名古屋がオーストラリア代表FWジョシュア・ケネディ(27)のW杯後の流出阻止のために移籍金(違約金)を7億円超に設定し直したことが20日、分かった。同国代表としてW杯出場が確実で、欧州や中東から引き抜きにあう可能性がある。名古屋側は長くプレーしたブンデスリーガ複数クラブのリストアップの動きを察知。水面下で交渉を重ね、この日までに当初の約3倍、J屈指の高額で合意に達した。

 ケネディは昨年7月の加入後、194センチの高さを生かし相手DF陣を圧倒。アジア枠だが、世界レベルの高さと足元の技術でACL4強、天皇杯準Vの原動力となった。今季は開幕からリーグ6試合3得点。悲願のリーグ初Vへ絶対的存在となった。名古屋でのプレーを最優先する本人の強い意向もあり、移籍金の再設定もスムーズに進んだ。

 勝てば首位に躍り出る21日広島戦(広島ビ)は腰痛で欠場する。FW巻が代役を務めるが、ストイコビッチ監督も「次の試合には戻ってきてくれることを願っている」とケネディの早期復帰を期待した。(金額は推定)