今週末はJ1清水が通算300勝のメモリアル勝利を狙う。開幕からリーグ戦8戦無敗で首位を走る清水は27日、浦和戦(5月1日=エコパ)に向け、練習を本格的に再開した。大一番を前に、ナビスコ杯山形戦(14日)で右太もも裏を負傷したFW永井雄一郎(31)が復帰。08年まで所属した古巣との対戦に闘志を燃やした。

 永井が300勝のメモリアルマッチを目指す古巣との一戦への参戦をアピールした。攻撃の戦術練習で、小野からパスを受けると、そのままゴール前にドリブルで突進。強引にシュートまで持ち込んだ。ミニゲームでも前線でキレのある動きを披露。雨の中、フルメニューを気持ち良さそうに消化し「もう(足に)不安はない。いい感じできている」と手応えを得た。

 今季はリーグ戦1試合のみの出場で1ゴールしているが、永井自身納得しているはずがない。25日のサテライト戦(横浜)、けがの不安が残る状況だったが、志願して約20分出場した。長谷川監督は「今日の練習もそうだけど、相手がレッズだから気合が入っていると思う。マリノス戦も回避させようと思っていたけど、志願してたしね」と、気迫を歓迎した。永井自身も「試合ができるとこまで持っていけるかが大事」と、浦和戦を意識していた。

 W杯中断期間までの12戦のうち8戦を消化し、無敗で首位に立つ。前節まで首位で現在3位の浦和戦は、W杯前の大一番になる。指揮官は「この位置でずっと戦うためには、勝って行くしかない」。永井も「もう1度、チームに入れるようにやる」と、目の前の一戦に執念を燃やせば、節目の白星が転がり込む。【為田聡史】