<高校総体:サッカー>◇5日◇うるま市具志川多種目球技場◇準々決勝

 滝川二(兵庫)はルーテル学院(熊本)と対戦し、エース樋口寛規(3年)が決勝ゴールを決め2-1で勝利。OBで南アフリカW杯メンバーの岡崎慎司(24=清水)に似た“岡崎2世”がピッチで躍動した。

 “岡崎2世”樋口が、ついに本領を発揮した。1-1で迎えた後半28分、右サイドのペナルティーライン付近でボールを受け、相手DFをかわして豪快に右足を振り抜いた。強烈な弾道は、相手GKの手をはじきゴール右隅に刺さった。樋口は「完ぺきなシュートでした。今まで点が取れていなかったので喜びも倍増です」と今大会初ゴールを自画自賛した。

 樋口は中学時代、岡崎と同じ、宝塚JFCに所属した。誕生日も岡崎と同じ4月16日生まれ。身長173センチと体格も似ている。岡崎が高校時代に出場した兵庫県大会には毎年、会場に足を運び、あこがれの先輩に近づくために同校の入学も決めた。

 当時コーチとして岡崎を指導し、現在同校の指揮を執る栫裕保監督は「岡崎とタイプは違うけれど、樋口の強烈なシュートはピカイチです」と評価した。樋口は「ヘディングは苦手だけれど、右足シュートは誰にも負けない自信がある」と胸を張った。

 87年以来2度目の4強入りに、樋口は「点を取って必ず決勝に進む。歴史を塗り替えたいです」と初の決勝進出へ、闘志をムキ出しにした。【神谷亮磨】