浦和が来季の戦力として、広島DF槙野智章(23)の獲得に乗り出すことが23日、分かった。若手の選手層が薄いセンターバック(CB)補強のためにリストアップ。プレー分析や本人の動向など調査を進めている。槙野と広島の契約が今季で切れるため、契約満了6カ月前からの移籍交渉が可能。8月末から代理人を含めた本人サイドとの交渉を開始する可能性が高まった。

 槙野は広島の下部組織で育ち、各年代の日本代表で活躍。W杯南アフリカ大会では最終メンバーにこそ入らなかったが、将来性を評価されてサポートメンバーに選ばれるなど(辞退)、14年ブラジル大会の主力候補として注目されている。浦和側は守備力に加え、脚力を生かした攻撃力も評価。槙野は今季、7月24日の浦和戦でゴールを奪っている。

 CB以外にもFWや攻撃的な中盤、ボランチ、サイドバックと複数のポジションでプレー歴がある。明るい性格でリーダーシップもあり、イングランドチャンピオンシップ(2部相当)レスターから獲得の打診を受けているMF阿部の「後継者」として期待される。今季広島から加入したMF柏木と同期で、浦和が取り組んでいるパスサッカーへの理解度も高い。柱谷GMは「調査をしているところ。来季の補強は他の選手のことも含めて考えたい」と話している。