浦和が、福岡大のU-21(21歳以下)日本代表FW永井謙佑(21)との来季獲得交渉を「無期限」に延長することが14日、分かった。東京、名古屋と競合する中、10月上旬に柱谷GMが福岡入りして直接会談。当初は9月下旬の予定だった進路決定が、11月のアジア大会前後までずれ込むことを伝えられ、了承した。永井獲得の是非で、来季の戦力整備に影響が出るリスクを負うが、本人の意向を最大限に尊重する方針だ。

 柱谷GMは「永井君は(来春の)新卒選手だし、他の戦力補強とは別に考えたい。獲得できなかったことを踏まえて、他の(新卒の学生)選手に動くことはしない」という。浦和側は、50メートル走5秒8を誇る永井のスピードを生かした突破力と得点感覚を高く評価。今春にJクラブ一番乗りでオファーし、現在は空き番号のエースFWナンバー「背番号9」を用意するなど誠意を示している。

 一方の永井は、交渉中の3クラブと特別指定選手として在籍中の神戸に対して、態度を保留している状態。ただ、ブンデスリーガの複数のクラブからの練習参加の打診を断っており、今季のJリーグの動向を見守りながら、慎重に進路先を決める模様だ。