<J1:浦和2-0C大阪>◇第26節◇16日◇埼玉

 浦和が、FW原口元気(19)の豪快なミドル弾などでC大阪戦に快勝した。12年ロンドン五輪の代表入りを目指す原口は、先制点に絡み、後半34分には勝負を決めるゴールを挙げる大活躍。浦和は8戦負けなしで、勝ち点を41まで伸ばした。

 得意の形だった。後半34分に原口は左サイドでボールを受けると中へ切り込んだ。相手2人をかわすと右足を振り抜いた。5月5日名古屋戦以来の今季2点目。「1人目をかわしたときに打とうと思っていた」。会心のゴールに観戦に訪れた両親も「ようやく決まってくれた」と笑顔だった。

 代表について多くを語らなかった原口が、12年ロンドン五輪を目指す代表入りを公言するようになった。U-19日本代表が韓国に敗れ、出場を熱望していたU-20W杯の出場権を逃した。「試合を携帯でチェックしてたのに。負けるなんて」とショックを受けたが、そこから代表への強い意識が生まれた。

 ゴールが決まらず自信を失いかけていた。リーグ12戦不発。チームがオフの時も「他の人と同じでは意味がない」と左から切り込んでのシュート練習を何度も繰り返した。ようやくの得点に原口は「うまくなるのかと思っていたけど、練習はうそをつかなかった」と振り返った。

 「レッズのプレーが重要。悔しさをぶつける場所がある」と代表入りへ浦和でのプレーを高めていく。チームも8戦負けなしと上昇気流に乗っている。「残り8戦、全部勝つ。ACL出場権の3位も見えてくる」。自身の目標とチームの目標の両立へ、原口は前を見据えた。【加納慎也】