清水の「Wシンジ」が強行出場を志願した。30日の次節東京戦(午後1時=アウスタ)に向け28日、シュート練習を中心に約1時間の調整を行った。でん部痛を訴えていたMF小野伸二(31)と、右太もも肉離れから復帰し合流2日目のFW岡崎慎司(24)が、フルメニューを消化。小野がサイドから正確なクロスを上げれば、岡崎も中央でゴールネットを揺らし続けた。

 27日の練習後、長谷川監督は「(小野)伸二は神経痛のようなものもある。出場するかどうかわからない。オカに関しては無理をさせない」と、2人の起用に難色を示していた。だが、この日になって「元気にやっていたので問題ない」と一転。特に岡崎は練習後に本人との直接会談で「明日の練習試合を見てください」と、29日の産能大との練習試合に出場してまで、自らの復帰をアピール。エースの心意気に「そんなことをする必要ない。本人の気持ちを大事にしたい」と、メンバー入りさせることを決断した。

 2人がそろうのは、小野が移籍初ゴールをマークした10月2日の鹿島戦(1-1)以来公式戦5戦ぶり。小野は「1つ1つのチャンスをしっかり決められるかが大事。相手に負けないように強い気持ちを持ってプレーする」。岡崎も「みんな調子がいいし簡単には使ってもらえないと思っている。週末に合わせてしっかり準備するだけです」と、言葉に力を込めた。3位G大阪との勝ち点差は4。清水の「2大看板」が歯を食いしばって来季のACL出場権を奪い行く。【為田聡史】