京都秋田豊監督(40)の来季続投が白紙となったことが1日、分かった。加藤前監督のバトンを受けて7月末に1年半契約を結び続投は既定路線だったが、1勝3分け10敗と14試合で獲得した勝ち点はわずかに6。早ければ、20日大宮戦(西京極)でJ2降格が決まる危機的な状況に、水面下では来季に向け複数の監督候補の調査を実施。その中に日本代表前監督の岡田武史氏(54)もリストアップされていることも判明した。

 元祖闘魂DFが、今季限りで監督の座を退くかもしれない。京都が、7月末に1年半契約を結んだ秋田監督を今季終了時に解任する可能性が出てきた。当初、梅本会長は「J2に落ちたとしても、内容に可能性があれば続投」と話していたが、前節13位仙台に敗れ、J1残留は事実上絶望的となった。そして、水面下で来季に向け複数の監督候補の調査に入った。

 その中で最も大物が、日本代表前監督の岡田氏だ。06年オフにオファーを出したが、断られた。W杯後の7月末にも再アタックをかけ、断られたが、今後3度目のオファーを出す可能性もある。98年W杯フランス大会後に岡田氏はJ2札幌の監督に就任し、J1昇格へ導いた実績もある。京都にとっては長年、思いを寄せる名将の招聘(しょうへい)へ、水面下で調査を続けている。

 今井社長は「秋田はよくやっている。チームの課題は編成も含めた補強。今季中の解任はない。精いっぱいやってほしい」とかばう一方で、来季について「J1かJ2か。結果が出てから、もう1度話し合う。補強も含めて、来季に向け、もう手は打っている」と話した。

 残り6試合で現在15位大宮との勝ち点差は12。数字上では残留の可能性は限りなく低い。だが、秋田監督はこの日の練習後に「1%の可能性がある限り、あきらめないのがプロ」と力説した。長期政権を期待された熱血指揮官は奇跡を起こすことで、続投を勝ち取るしかない。