J2降格圏の16位神戸に勝ち点差6の12位山形は14日、ホームでC大阪に挑む。古巣との一戦に小林伸二監督(50)は「セレッソには打ち合えば良い(結果が出る)と思うんよね」と“打撃戦”を宣言。ボール回しなど軽めのメニューとは対照的に、“舌”好調な週明けのスタートを切った。

 チェックしたのは、密集地域に走り込む選手へのパス。広いスペースへの供給とは違って難度は高いものの、通せば得点機は一気に拡大する。選手がためらえば、何度も流れを止めて活を入れた。「びびるな!

 ここ(練習)でできんと次(試合)はないぞ」。厳しい言葉で危機感をあおった。「うちには少し足らないところ。刺激を入れてやってみました」。

 キラーパスから相手ゴールを脅かす。それには「心の通った」パスが何よりも重要。練習後、小林監督はDF石井、MF下村を呼び止め、身ぶり手ぶりを交えて指導。あえて緩いボールを受け手に出し、その間に前線へ走る動きを確認した。下村が「出し手のメッセージを読み取って攻撃につなげたい」と話すように、後方の押し上げからゴールを狙う。【湯浅知彦】