♪会いたかった~×3、Yes!

 秋葉に~♪。山形のAKBことMF秋葉勝(26)が、ピッチというステージでセンターに立つ可能性が出てきた。8月28日のアウェー広島戦の途中に、接触プレーで損傷した左ひざ内側側副靱帯(じんたい)が完治。11日のシュート練習では正確なコントロールでネットを揺らし、7月17日のホーム仙台戦以来のゴールも予感させた。14日から、14日間で5試合をこなすチームに頼もしい男が帰ってきた。

 サポーター、仲間が待ちわびていた。後方には(DF)前田を従え、スタンバイOKだ。秋葉は、2カ月半離脱のうっぷんを晴らすようにシュートを連発。ファンのいる、いやゴールのある前線へ積極的に飛び出していった。「不安はありました。難しいかもしれないけど、やるしかない」。

 山形一筋9年目。県民に愛される男は最初から「売れた」わけではない。1年目は出場わずか7試合。05年はけがもあり、前年から20試合減の11試合出場にとどまった。7季のJ2を経て昨年、やっとJ1という晴れの「ステージ」に立った。本家同様、苦労人だ。

 AKBとくれば「48」。足のサイズは24センチと成人男性にしては小さい。「お店にもなかなか合うスパイクがない」。使用中のモデルも生産終了。5足所持しているが「来年はまた考えないと」と悩ましい。14日のC大阪戦では約4カ月ぶりの得点も期待される。2発決めれば自身J1最多のシーズン3点目。2年間履き続けた24センチの「相棒」から2本で「48センチ弾」を生む。

 広島戦で負傷。中盤の要を失って以降、チームは2勝5敗1分け。16位神戸が勝ち点差6まで迫る。14日からは5連戦。「山形も苦しくなったけど、勝ち続けるしかない」。中2日、3日の「ヘビーローテーション」には、秋葉の復活が待ち遠しい。【湯浅知彦】