山形に30日、元J2東京Vのエルサムニー・オサマ(22)が1週間の練習生として参加した。身長178センチ、50メートル走6秒フラットの高さとスピードを備えたFW。07年に東京Vユースからトップ昇格し、08年にはJ1の舞台を肌で感じた。グロインペイン症候群の影響で、Jリーグでは出場経験なし。09年から約2年、チェコ・テプリツェで9試合、ピッチに立った。

 父イブラヒム氏は元エジプト代表FW、兄アリー氏も東京Vに所属していた。母親は日本人で、15歳まで沖縄で過ごした。オサマとはアラビア語で「ライオン」を意味する。走り込みとミニゲーム中心だった30日の練習では、鋭いすべり込みやキレのあるドリブルで「荒々しさ」を体現していた。「実績を積んでからまた海外を目指したい」。現状、センターフォワードの中心は田代と長谷川。「荒ぶる獅子」が割って入るか。【湯浅知彦】