【グアム1月31日=永野高輔】古田の痛みがゴン効果で和らいだ。コンサドーレ札幌はキャンプ8日目に入った。右足腓腹筋腱(けん)痛で別メニュー調整中のMF古田寛幸(19)は、FW中山雅史(43)と終日同メニューを消化。午前のインターバル走で中山と並走したところ、負傷箇所が回復するという科学では解明不可能な秘薬“ゴン”の効果が発揮された。

 並んで走る鉄人43歳の激しい息づかいに、自然と19歳エースが吸い込まれていった。「今日はまずタイムを守ること。ゴンさん?

 意識は特にないですよ」と古田。中山とは心肺機能のレベルが近いため1000メートル4分の同ペースで走っていた。だが本来、競ってはいけないものだった。

 それでも先に出ようとする中山に追いつこうとピッチを上げる古田。途中で逆回りになると、古田が反対側の中山を気にしてちら見するなど想定外のデッドヒートになった。佐川トレーナーは「ゴンさんと走って相乗効果が出たのか。古田は痛みも出ていない。明日朝のリバウンドがなければ次のステップに進める」と説明。始動後、札幌とグアムで計2度、痛みを訴え回復が遅れたが、ようやく復帰への手応えをつかんだ。古田も「今日は調子がいい」と話し、順調にいけば5日前後に完全復帰できそうだ。