「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ

 がんばろうニッポン!」は今日29日、大阪・長居スタジアムで開催される。28日に同会場で公式練習が行われ、鹿島MF小笠原満男(31)が、復興支援に向けた強い決意を表した。被災した故郷岩手県に入り、厳しい状況を目にしたからこそ、小笠原は「被災者の方々に比べたら、僕なんて全然大変じゃない。被災地の方々が一生懸命頑張っている姿を見たので、苦しい時にそれを思い起こしたい。試合で少しでも明るい話題を提供したい」と言い切った。

 被災地で苦しい思いをしている人々に今度は自分が勇気を与える番だ。「被災者の方々の姿は一生忘れることはない。きついのに歯を食いしばって頑張っていた。試合では自分が一生懸命さを伝えられればいいと思う」。被災者の思いを背負いピッチに立つ。

 復興支援のため、J2横浜FCのFWカズ(三浦知良=44)とタッグを組む。チーム宿舎でカズに「サッカーで集めたお金でサッカー界も復興したい。グラウンドをつくったり。被災地では子どもたちがサッカーをやる環境がなくなりやめてしまう」と現状を伝えた。これにカズも「小笠原の話を聞いてハッと気付かされた。サッカー少年のために何かできることをやりたい」と即答。日本協会の小倉会長に直談判し、小笠原の思いを伝えたという。

 この日の公開練習で精力的な動きを披露した小笠原は「やるからには勝負だから勝ちたい」と話した。チャリティーマッチが一夜の夢ではなく、復興への足がかりになると信じている。【菅家大輔】