なでしこリーグが「世界のTOYOTA」とタッグを組む!

 日本女子サッカーリーグは14日、トヨタ自動車株式会社と新規の公式スポンサー契約を締結したと発表した。契約期間は今年10月から13年3月まで。なでしこジャパンの女子W杯優勝後、同リーグが契約を締結した公式スポンサーは三井住友カードに続き2社目となった。トヨタ自動車が冠スポンサーを務めるクラブW杯(CWC)の女子版CWC開催構想があることも判明。なでしこジャパンが巻き起こした旋風の勢いはとどまるところを知らない。

 なでしこジャパンのW杯優勝から続くフィーバーが、さらに加速しようとしている。なでしこリーグを運営する日本女子サッカーリーグが、トヨタ自動車との公式スポンサー契約の締結を発表。女子サッカー界がさらに力強い「パートナー」を得た。

 同リーグの田口禎則専務理事(46)は会見で契約期間の延長の可能性も明言。「交渉はW杯前からしていましたが、W杯優勝の影響もあり今日に至りました。先方(トヨタ自動車)も『長い付き合いを』と言って下さった。来年のロンドン五輪の結果次第では契約が延びるかもしれない」と前向きに話した。

 「世界のTOYOTA」とのスポンサー契約締結の効果は絶大だ。全国のトヨタ自動車営業所の協力を得て、草の根の女子サッカー普及活動を展開する計画。「契約金は多くはないですけど、一緒に女子サッカーを盛り上げていこうと。アイデアというレベルでの話もいただいている」と力強く言い切った。

 国際サッカー連盟(FIFA)が主催するCWCの冠スポンサーを務めているトヨタ自動車との「タッグ結成」により、さらなる夢プランも浮上した。田口専務理事は「トヨタ自動車さんは、クラブW杯の冠スポンサーをしている。女子(クラブW杯)も、というプランをお持ちのようなので」と明言。将来的な女子版クラブW杯開催の構想まで明らかになった。

 現状では女子欧州CLは行われているものの、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の女子版がないなど、各大陸のクラブ女王を決める大会が整っていない。それでも、同専務理事は「(アジアは)日本が動いていけば韓国や中国も追随してくると思う」。アジア屈指のレベルを誇るなでしこリーグが旗頭になれば、女子版ACLの実現の可能性もある。

 仮に女子版CWCが実現すれば、日本が火付け役になり世界の女子サッカー界を動かすことになる。リーグのスポンサーは冠スポンサーのプレナス、公式スポンサーの三井住友カードに続きトヨタ自動車で3社目。「まだいくつか来季からという話があります」と同専務理事。「なでしこブーム」はさらに過熱することになりそうだ。【菅家大輔】