サッカー前日本代表監督の岡田武史氏(55)が7日、監督就任について中国スーパーリーグ杭州緑城と基本合意した。渡欧前の上海浦東国際空港で明かした。6日夜に杭州市内のホテルで行われた杭州緑城の宋衛平オーナーら幹部との会談で基本合意に達したという。現在、希望するコーチ人事と補強費用などの条件面を、現地に残った代理人が詰めている状況で、今日8日にも結論が出る見込みだ。

 11年シーズンの中国スーパーリーグで8位と低迷した杭州緑城に、早くも「岡ちゃん効果」が表れた。7日、クラブ関係者が「杭州に会社や工場を置く日本企業数社が、岡田氏が監督に就任すればスポンサーになると申し出てくれている」と明かした。

 同関係者によれば、現時点で既に杭州に所在する日立、東芝、パナソニックなど複数の日本企業が「岡田氏の監督就任」を条件にスポンサーになる意向を示しているという。杭州緑城はリーグ内でも資金が潤沢ではないクラブだけに、スポンサーが増えれば補強費増額も現実的になる。

 10月上旬に11年シーズンのリーグ戦は終了。トップチームは12年シーズンに向け、早くも3日に始動している。現時点では指揮官不在だが、岡田氏の就任が決まれば、現場だけでなく経営面でも大きな影響を及ぼすことになりそうだ。