プレナスなでしこリーグの日テレ野田朱美監督(43)が今季限りで退任することが27日、分かった。関係者は「若手の成長は著しい。監督が代わることで、危機感が生まれることに期待したい」と話した。

 ヤングなでしこ世代のDF土光や村松、FW田中ら若手の積極起用で成長を促し、今季のリーグ杯を制した。だが、リーグ戦はINAC神戸に勝ち点15差をつけられ、2連覇を許した。来月9日の3回戦から登場する皇后杯全日本選手権までは指揮を執る。来季も日本協会特任理事としての活動も継続しながら、強化部としてクラブに残る予定。

 野田監督は日本代表のエースとして76試合24得点した日テレOG。女王復活が託されたが10年11月の就任から2年、期待に応えられなかった。澤らを放出した昨季は無冠。今季開幕にDF岩清水、五輪後はMF阪口が負傷のため長期離脱し、FW岩渕も疲労骨折の影響で年間通じてプレーできない厳しい状況だったが、練習内容や采配に疑問を抱く声もあった。

 後任には、下部組織メニーナの寺谷真弓監督(41)の内部昇格が最有力。現メンバーの特徴を知り尽くし、クラブ幹部の「練習からもっと厳しく」という意向にも合致。新体制で再スタートすることになった。