<皇后杯:INAC神戸1-0千葉>◇決勝◇24日◇NACK

 千葉がINAC神戸に敗れ、初のタイトルを逃した。延長突入目前の後半47分に決勝点を献上。INAC神戸の強力な攻撃陣を封じ込め、互角の戦いを展開したが、最後に力尽きた。また島田亮社長は、皇后杯準優勝を高く評価し、上村崇士監督(39)の来季続投を明言。今季はリーグ6位に終わったが、来季で6年目となる上村体制のもと、悲願のタイトル獲得を目指す。

 最後の最後で力尽きた。ロスタイム表示2分で迎えた後半46分48秒。CKからINAC神戸に守り続けてきたゴールを割られると、選手たちはバタバタとピッチに倒れ込んだ。

 今季限りで引退する主将FW清水、DF河村真、FW河村乃の姉妹ら、一致団結したチームは粘り強い守りでINAC神戸の攻撃を封じ続けた。だが、カウンターでつかんだチャンスを何度も外し、延長突入目前で一瞬の隙を突かれた。

 上村監督は「(引退する3人は)千葉を10年間支えてくれた選手。彼女たちに1試合でも多くやらせてあげたかった」と労をねぎらい、DF細川は「ロスタイムで隙が出たということは、向こうのほうが上。もう1度目標ができた」と来季のリベンジを誓った。

 島田社長は「よくやってくれた」と、決勝までチームを導いた上村監督を高く評価。来季の続投も明言した。選手たちには「食事会などのご褒美も用意したいし、職場環境なども改善していきたい」とさらなるサポートを約束した。【福岡吉央】