<高円宮杯U-18プレミアリーグ・イースト:清水ユース3-2静岡学園>◇第10節◇25日◇磐田・ゆめりあサッカー場

 清水ユースが静岡学園を下し、今季2度目の「静岡ダービー」を制した。同点で迎えた後半45分、MF宮本航汰(17)が今季5点目を挙げて決勝点。2点を先行しながら逆転負けした開幕戦と同様の展開になったが、今度は押し切ってリーグ再開戦を白星で飾った。静岡学園は中断前のJFAアカデミー福島戦から連敗となった。

 清水ユースイレブンが「成長」を証明した。2点差を追いつかれて迎えた後半45分。相手のミスからMF望月大(17)がボール保持すると、MF宮本が素早く反応。スルーパスで抜けだし、右足で値千金の決勝点をたたき込んだ。宮本は「今日勝ち切れたことは大きい」と笑顔を見せた。

 前半29分にカウンターからDF柳沢拓弥(17)がネットを揺らして先制。36分にはMF浅沼大和(18)が追加点を挙げた。ところが、後半は息を吹き返した相手に苦戦した。防戦一方となり、セットプレーから立て続けに失点。2点のリードがあっさり消えた。

 4月の開幕戦では、同様の展開から逆転負けを喫した。しかしこの日は、大劣勢をはね返しての勝利。大榎克己監督(48)は「今日も同じ展開で、いつやられてもおかしくなかった。課題は残ったけど、苦しい中で勝利をつかんだことは子どもたちが成長した部分だと思う」と一定の評価を与えた。

 約1カ月ぶりのリーグ再開戦となった「静岡ダービー」を制して後半戦がスタート。宮本は「自分たちは勝ち続けていくだけ。そのために、これからもゴールとアシストでチームに貢献していきたい」と、4位から逆転優勝を見据えていた。【前田和哉】