J2札幌DF日高拓磨(28)が、明日4日草津戦(札幌ドーム)で移籍後初出場することが濃厚となった。2日、札幌・宮の沢で行われた10対10の戦術練習で、負傷後初めて主力組に入った。今季は即戦力の右サイドバックとして加入も、2月5日に左足腓骨(ひこつ)を骨折。4月26日の完全合流後は大事を取り控え組でのプレーが続いていたが、コンディションも良好だ。

 日高の“右ジャブ”がチームに活を入れる。この日の戦術練習では巨漢FW近藤と激しく接触し倒れる場面もあったが「近藤と当たっても足は大丈夫。試合もいける」と手応えを口にした。指揮官も明日4日の草津戦に向け「慣らす時間も必要だが、早くサイドバックで使ってみたいね」とメンバー入りを示唆した。

 体脂肪率チーム一の7%を誇る男だが、別メニュー調整中は週3回ペースで「ジンギスカン」を食べ肉体を維持してきた。「札幌に来てから、はまってしまいました。臭みが無くおいしい」。羊肉は脂肪を減らす働きがあるアミノ酸「カルニチン」が牛や豚より多く含まれている。運動量と速さが不可欠なサイドバックだけに、より効果的な道産子ソウルフードを積極的に摂取。今まで以上にキレのある体で戻ってきた。

 日高の復帰はチームとしても大きなプラスだ。湘南、東京戦は高木純を右サイドバックで起用した指揮官も「(高木)純平はもっと前で使わないと、もったいないからのぉ」と新布陣を頭に描いた。この日はMF岡本も復帰。3戦無得点と決定力不足に苦しむチームだが、攻撃のコマが少しずつそろってきた。【永野高輔】