ナニワの「ウッチー」が初先発や!

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント(T)が、今日24日から始まる。4年連続で決勝T進出のG大阪は、ホームで初出場のC大阪と対戦する。プロ2年目のDF内田達也(19)が、負傷離脱したDF山口に代わって初の先発出場が決定。日本代表DF内田篤人(シャルケ)と同じ「ウッチー」と呼ばれるホープが、3年ぶりのアジア8強へ守り抜く覚悟だ。

 期待の「ウッチー」が大一番で先発抜てきだ。ACL史上初めて実現する大阪ダービー。その決戦前日の23日、雨の万博練習場で内田は加地、中沢、武井らDF陣の中でリラックスした表情を見せた。21日新潟戦で後半34分からJリーグ初出場。今度は元日本代表DF山口の穴を埋める初先発という大役にも、緊張感を楽しむようだった。

 「緊張はいつもしてますけどチャンスでもあるので楽しみたい。“ウッチー”がもう1人いると知ってもらいたいです」。

 日本代表のDF内田篤人と同じ「ウッチー」の愛称を持つ。甘いマスクの本家?

 より癒やし系だが、素材の高さは負けていない。13歳から各世代の代表を経験。U-17日本代表では主将を務め、1学年下のMF宇佐美らと「プラチナ世代」と呼ばれた。西野朗監督(56)も「起用に値する選手」と自信を持って送り出す。

 的確なコーチングとカバリングの速さが持ち味だ。その特徴と、似た体格から「宮本2世」とも呼ばれる。G大阪の先輩で、現神戸のDF宮本の後継者との声に「注目させるのはいいこと」。宮本と同期で、ユース時代から見守る実好コーチは「背格好もそうだし、カバリングの能力も(宮本に)似てる。やれると思いますよ」と評価した。

 中学時代は当時DFだった宮市亮(フェイエノールト)とU-15日本代表入りを争い、競り勝った。その宮市はFWとしてオランダで羽ばたき、「ライバル」という宇佐美は今やクラブの主軸。内田は「近い年で活躍している人が多い。刺激になります」と力を込める。2年連続で阻まれているアジア8強への壁。今季6戦全勝の万博で、ガンバのウッチーがC大阪の壁になる。【近間康隆】