連敗ストップの合言葉は「とにかくシュートを打て」。リーグ戦3連敗中で、17位と低迷する山形。28日に敵地で対戦する13位甲府は昇格組だけに、後々の残留争いまで考えると星を落とすことはできない。ゴール連発で景気よく5月を終えるために、シュートを打って打って打ちまくる。

 ここ数試合の会見で小林伸二監督(50)は「とにかく打たないと。消極的なのか、パスを出したり、ためらっている印象がある」と口にしていた。ピッチ脇からげきを飛ばす指揮官の言葉がすべてを表す。J1全18クラブのうち、今季、1試合で2桁のシュートを放ったことがないのは山形だけ。今季全試合のシュート総数も41本で最下位。ゲーム数が2試合も少ない浦和や鹿島よりもシュートが少ない。

 試合の中で「どフリー」になる瞬間はほとんど無い。打てるか打てないかギリギリの場面が多い。そんな時こそ積極的にゴールを狙っていく必要がある。すべてのクラブに当てはまる訳ではない。だが、昨季最終節までJ1残留を争った神戸が、今季は全体で2番目に多い101本のシュートを放ち、4位につけている。

 山形MF広瀬がいつも言う。「いける場面ではガンガン打っていきたい」。チーム全員で意識すれば、甲府撃破はグッと近づく。【湯浅知彦】