<J1:神戸0-4G大阪>◇第24節◇28日◇ホームズ

 夏の終わりに4発!

 首位を走るG大阪が、夏休み期間を不敗で乗り切った。アウェーの神戸戦は、スカッとするようなゴールラッシュで大勝。7月23日磐田戦から6勝3分けで、不敗記録を9に伸ばした。猛暑の夏でも勢いは止まらず、最近3試合で12得点と打ち上げ花火のように自慢の攻撃力が爆発。夏バテ知らずで、首位固めの秋に入る。

 「残暑お見舞い」代わりのゴールラッシュだ。開閉式屋根があるホムスタは、屋根が開いていても蒸し暑い。ジメジメした空気を振り払うように、G大阪が4発の花火を打ち上げた。まずは前半28分にラフィーニャのパスを受けたMF武井択也(25)が先制弾。後半10分にはキムが加点し、同25分にもイ・グノ、終了間際には夏の終わりを惜しむかのように二川がトドメの4発目だ。

 7月16日甲府戦の黒星以降9戦不敗(6勝3分け)。しかも最近3戦で12発だ。西野監督でさえ、猛暑の中の快進撃は想像もしていなかった。「はるか想定外。チーム編成も動きましたし、その中でも全員が反発力を持って『チーム力を落とさない』という意識で臨んだ結果でしょう。ラフィーニャという攻撃力を活性化させてくれる存在も大きい」。

 夏前にエースFWアドリアーノが中東移籍し、新星MF宇佐美もBミュンヘンへ。攻撃の中心となる2人を欠きながら、J2草津から獲得したJ1経験のない無名の新助っ人ラフィーニャがこの日も3点に絡んだ。下位に沈んでもおかしくない状況で結束力が生まれたのは、西野監督ではなくても「想定外」だろう。

 夏バテ知らずで首位固めの秋に入る。武井は「得失点差もあるので4点取れたことは良かった。夏をいい形で終えることができたので、このまま独走態勢に入りたい」。華麗で、力強いG大阪の花火が、晩夏の夜空を彩った。【益子浩一】