3連勝へ暗雲-。J2札幌のFWジオゴ(28)が、左太もも前の肉離れで明日17日の北九州戦(本城)を欠場することが濃厚となった。チームは15日、札幌ドームサブグラウンドで紅白戦などを行ったが、ジオゴは3日連続で別メニュー調整。今日16日朝の状態を見て最終判断を下すが、劇的に改善されない限り遠征帯同は厳しく、助っ人抜きでの戦いを余儀なくされそうだ。

 ジオゴはこの日、ようやくランニングを開始した。前日14日のウオーキングからステップアップしたが、オフ明け13日からスパイクを履いた練習はゼロ。戦線離脱が色濃くなった。「昨日より良くなっているけど、試合はどうかな」。状態を確認した佐川和寛トレーナー(33)は「北九州戦帯同は厳しい。(21日の)東京V戦も何とも言えない」と険しい表情を見せた。

 ハンディは大きい。ジオゴ加入後のチーム平均得点は1・84。平均0・89点と得点力不足だった攻撃力を飛躍的に変えたキーマンが不在になる。だが、逆にこのピンチを乗り越えれば底上げにつながる。石崎監督は「ジオゴがいなくても点を取って勝てるようにならな」と強気だ。紅白戦で指揮官はFW近藤、内村の2トップをテスト。近藤は「ジオゴがいないから負けたとは言われたくない」と内村との“ウコン”コンビで1発を狙う。

 遠征帯同の最終結論は今日下されるが、先発出場は絶望的だ。状況は厳しいが「ケガ人が出ても勝てるのが本当に強いチーム」と石崎監督。逆境をバネに変え、J1への階段を駆け上がる。【永野高輔】